特集特別企画
新型コロナウイルスに立ち向かう!正しい企業対応
《後編》具体的な問題事例と企業対応Q&A
感染した従業員に対し解雇などの 不利益扱いや差別をしないように
《前編》(本誌第2027号(2020年5月1日付))に続き、淺野高宏北海学園大学法学部教授が、新型コロナウイルス感染症に関する具体的な問題をQ&A形式で解説する。 浅野教授は、「緊急事態宣言による知事の自粛要請などに従って休業した場合は、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく措置に従ったものである以上、原則として労働基準法26条の休業手当の支払義務も免れることとなるが、ただちに労働契約を変更して賃金を減額するような緊急性、必要性があるとはいい難く、変更には慎重な手続きと合理性が必要となる。労災保険給付については、個別の事案ごとに感染経路、業務または通勤との関連性等の実情を踏まえ、業務または通勤に起因して発症したと認められる場合には、給付の対象となる。そして、故意に感染を広めたり、感染を故意に隠して拡散させたなどの悪質性がない限りは、感染者個人に会社の損失の責任を追及することは認められない。経営者の真摯な努力は、従業員の結束を強め、会社に対する信頼を高めることにつながっている。法的に可能なことを見極めつつ、できる限りの努力を継続していくことが重要である」などと説いている。
News
- (政府が「緊急事態宣言」を発出)対象地域は東京都や大阪府など7都府県
- (緊急事態宣言受け労基署等対応) 原則開庁も外出の自粛踏まえ電話相談等の活用を
- (第1回 LINE全国調査分析結果) 手洗い・うがい等する85.6%テレワーク実施は5.6%に
- (厚労省・新型コロナ対策で要請) 妊娠中女性にテレワーク時差出勤等積極的活用を
- (令和2年度労災補償業務運営)過労死等事案などの的確な労災認定などを重点に
- (元年6月派遣事業の状況(速報)) 派遣労働者は約157万人で対前年比17.3%の増加
- (平30年度労働者派遣事業報告書) 派遣件数は約69万件で対前年度比2.5%の減少に
- (平30年度労働者供給事業報告書) 労働者供給事業の組合等100組で前年比3組合増
- (勤務間インターバル導入等マニュアル) 勤務間インターバル導入手順や好事例等盛り込む
特集トピックス
令和2年度 厚生労働省補正予算(案)のポイント
新型コロナの影響受ける事業主支援で雇調金助成率を6月30日まで引上げ等
シリーズ取材シリーズ/人事大事の時代
〈事例編〉37
万一の備えの厚みを選択できる収入補償制度と多様な働き方に対応した両立支援制度
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シリーズ相談です!弁護士さん
相談29 「65歳定年後の再雇用を断りたい」
~定年後の雇用継続の可否~
65歳定年退職以降の再雇用問題は 複数の論点が絡むので注意
シリーズ労働保険審査会の裁決事例に学ぶ
⑰
自分だけ昇給がなく、不正な事務処理を強制され精神障害を発症
シリーズ行政案内
令和2年度 全国安全週間実施要綱
労務相談室
- 労働基準法新型コロナの対策で入社式を5月に延期/賃金の支払いは
- 障害者障害者が週2回の有給の通院休暇を希望/認める義務あるか
- 社会保険出産手当金を受給中の者が退職/退職後も支給されるか
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