シリーズ新型コロナ関連の緊急法律相談
《第1回》労働者が必要な支援を受けられるよう事業主は最新の公的支援情報の取得を
5月4日、政府は当初5月6日までとしていた緊急事態宣言を、全国一律に5月31日まで延長しました。その上で5月14日には、愛知や福岡など重点的な対応が必要としてきた5県を含む39県について同宣言を解除することを決定しましたが、北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、京都については引き続き同宣言の対象とされました。 新型コロナウイルス感染症の感染拡大は経済社会にも多大な影響を与えており、各都道府県の弁護士会等へも多岐にわたる相談が多く寄せられているようです。具体的には、資金繰り・新たな融資制度その他の公的支援制度についての相談、借金返済、破産・再生手続きの相談、契約・取引関係の相談、風評被害への対応、労働問題(賃金不払、休業手当の取扱い、解雇・雇止め、副業・兼業など)、消費者問題(キャンセル料などの対応)、その他新たな事業展開や営業活動で活路を見出そうという場合の法規制の有無などです。 今回の連載では、労働分野に限らず、新型コロナウイルス感染症に関連して生起している身近な問題を取り上げ、素朴な疑問から出発し、テーマごとに弁護士がQ&A方式でわかりやすく回答していきます。今回の企画を通して、困難な状況の中で頑張っておられる方々の疑問や不安の解消、今後の活動方針の選択等に少しでもお役に立てられればと願っています。 初回は、ユナイテッド・コモンズ法律事務所の代表弁護士 淺野高宏と同法律事務所の弁護士 中込律子が、休業時の賃金、休業手当、雇用調整助成金、従業員が感染した場合の対応やクラスターの発生と法的な責任などについての素朴な疑問にお答えしていきます。
News
- (厚労省・新型コロナ対策のための全国調査) 「収入・雇用に不安を感じている」者は31.1%
- (政府・39県で緊急事態宣言を解除) 特例的に雇調金の上限を1万5000円まで引上げに
- (労働保険料等の納付猶予の特例) 事業収入に減少があった事業主は1年間納付猶予
- (新型コロナ踏まえ指針を改正)妊娠中の女性労働者に在宅勤務等の措置が義務に
- (連合・春闘第5回の回答集計) 賃上げ額は平均5683円で昨年同期に比べ534円減
- (障害者雇用納付金等の特例)障害者雇用納付金の納付期限を6月30日まで延長
- (全国社労士会と連合が合意)雇調金のさらなる周知と利用促進に向け連携強化
- (中労委・賃金事情等総合調査) 退職年金制度を採用している企業割合は94.4%に
- (厚労省・企業の事例集作成)性的マイノリティに関する取組事例など盛り込む
特集トピックス
厚生年金保険料等の納付猶予の特例(新型コロナ関連)
保険料等の納付が1年間猶予され 延滞金がかからず担保の提供不要
シリーズ相談です!弁護士さん
相談30 「同業他社への転職を禁止できますか」
~退職後の競業避止義務~
退職後の競業避止義務が有効となる場合は限られる
シリーズ労働保険審査会の裁決事例に学ぶ
⑱
短期間に連続した強いストレスを受け、自殺。果たして業務上か
労働判例研究労働判例解説
品川労基署長事件(令和元年8月19日 東京地裁判決)
パワハラや違法行為の強要で精神障害発病と主張
厳しい指導・叱責は一部相当性を欠くも心理的負荷は「中」にとどまり業務外
労務相談室
- 就業規則等30分以内の公共交通機関の遅延/遅刻扱いとする問題は
- 雇用保険法休職期間中無給の者が休職期間満了で退社に/失業給付は
- 新型コロナ緊急事態宣言の後1日ごとの在宅勤務を実施/通勤手当を減額したい
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