特集精神障害の労災認定基準の改正ポイント
業務による心理的負荷評価表に 「パワーハラスメント」等を追加
厚生労働省の「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(座長・黒木宣夫東邦大学名誉教授)は、精神障害の労災認定の基準に関する報告書をとりまとめ、令和2年5月15日に公表した。 その後、厚生労働省は、同報告書の内容を踏まえ、「心理的負荷による精神障害の認定基準について」の別表1「業務による心理的負荷評価表」の改正を行い、同年5月29日に「心理的負荷による精神障害の認定基準の改正について」(令和2年5月29日 基発0529第1号)を発出した。 今回の改正は、令和2年6月1日にパワーハラスメント防止対策の法制化などを柱とした改正労働施策総合推進法の施行により、職場における「パワーハラスメント」の用語の定義が法律上規定されたことを踏まえて、業務による心理的負荷評価表の出来事の類型に、「パワーハラスメント」を追加したもの。また、この追加に伴い、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」を具体的出来事に追加している。なお、改正認定基準は令和2年6月1日から適用されている。 今回は、改正された「業務による心理的負荷評価表」の内容や、厚生労働省が作成した「精神障害の業務起因性の判断フローチャート」に基づいて、精神障害が業務上と判断されるまでのおおまかな流れなどについてみていく。(編集部)
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