特集改定版「副業・兼業ガイドライン」のポイント
労使双方の負担を軽減しつつ労働基準法の遵守が可能となる「管理モデル」示す
厚生労働省は、令和2年9月1日、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改定版を公表した。平成30年1月策定の同ガイドラインは、副業・兼業について、企業や労働者が現行の法令のもとで留意すべき事項をまとめたもので、今回が初の改定となった。改定版では、副業・兼業の際の労働時間管理と健康管理のルールを明確化するため、労働時間の通算管理の部分を中心に詳細な内容を付け加えるなど全体的に加筆修正を施すとともに、「目次」や「ガイドラインの目的」を新設して、平成30年版(全6ページ)の3倍以上のボリューム(全20ページ)となった。 改定版では、「3 企業の対応」の「労働時間の通算」に関して、労働時間の申告等や通算管理における労使双方の手続負担を軽減して、労働基準法が遵守することが可能となる「簡便な労働時間管理の方法」(「管理モデル」)を示したことが注目されている。この「管理モデル」では、本業と副業先がそれぞれ労働時間の上限を設定して(本業と副業先の労働時間の上限の合計は、時間外労働の上限規制の範囲内とする必要がある)、自社における労働に対して割増賃金を支払うことになる。
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特集トピックス
「情報通信機器を用いた安全委員会等の開催について」(令2・8・27 基発0827第1号)
映像等の送受信が常時安定し不正アクセス防止等の要件を満たす場合に開催可能に
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シリーズ弁護士&元監督官がズバリ解決!~労働問題の「今」~
第75回 公益通報者の証拠収集行為
公益通報をめぐる資料収集を理由の停職3日の懲戒処分を違法と判断
シリーズ企業税務講座
第108回 令和2年分の年末調整
給与所得控除の引下げ、基礎控除の引上げなど
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~働く側の人・組織からの声・意見~
第385回
テレワーク 東京・神奈川・大阪で伸展
~リクルートキャリア調べ 他の44道府県と際立った違いみせる~
労務相談室
- 労務一般外部の専門家に行政手続きなど依頼/どこまでの依頼可能か
- 新型コロナ体温が一定以上や家族が感染した者に休業命じる/休業手当必要か
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