特集令和３年９月の労災保険の特別加入の対象範囲の拡大

フードデリバリー等の「自転車配達員」と「ITフリーランス」を対象に追加

　労災保険の特別加入の対象範囲については、昨年の６月から８月にかけて「国民からの意見募集」が行われ、「労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会」における関係団体等からのヒアリングや審議の結果、今年４月１日からは「柔道整復師」、「創業支援等措置に基づき事業を行う高年齢者」、「芸能関係作業従事者」、「アニメーション制作作業従事者」が労災保険の特別加入の対象に追加された（詳細は本誌第2067号（2021年６月21日付）特集を参照）。 　さらに、労災保険法施行規則等の一部を改正する省令（令和３年厚生労働省令第123号。令和３年７月20日公布、令和３年９月１日施行）により、今年９月１日からは、フードデリバリーなどを行う「自転車配達員」（第２種特別加入保険料率　1000分の12）及び「ITフリーランス」（第２種特別加入保険料率　1000分の３）が労災保険の特別加入の対象に追加された。 　そこで、ここでは、改正労災保険法施行規則等の施行通達（令３・８・３　基発0803第１号）などに基づき、「自転車配達員」と「ITフリーランス」の対象者の具体的な範囲、業務遂行性が認められる基準などについてみる。