特集フリーランス法の施行令・施行規則・指針・考え方(案)①
定義・明示事項・報酬の支払期日等
電子メール等で報酬額の他に業務委託をした日などを明示
令和6年4月12日に、公正取引委員会・厚生労働省・内閣官房新しい資本主義実現本部事務局・中小企業庁は、令和5年5月12日に公布した「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(以下「フリーランス法」という)に関する、①「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行令(案)について(概要)」、②「公正取引委員会関係特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行規則(案)について(概要)」、③「厚生労働省関係特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行規則(案)について(概要)」、④「特定業務委託事業者が募集情報の的確な表示、育児介護等に対する配慮及び業務委託に関して行われる言動に起因する問題に関して講ずべき措置等に関して適切に対処するための指針(案)について(概要)」、⑤「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の考え方(案)について(概要)」──などを、政府のパブリック・コメント制度(意見公募手続)上で公示した。 これらは、フリーランス法の施行に伴い必要となる関係政令等を整備するため作成されたもので、①では、同法の施行日を、「令和6年11月1日(予定)」と示している。 また、②においては、業務委託事業者が特定受託事業者に業務委託をした場合に明示しなければならない事項等が示されており、ア「業務委託事業者及び特定受託事業者の商号、氏名もしくは名称または事業者別に付された番号、記号その他の符号で、業務委託事業者及び特定受託事業者を識別できるもの」、イ「業務委託をした日」、ウ「特定受託事業者の給付を受領し、または役務の提供を受ける期日(期間を定めるものは、当該期間)」、エ「特定受託事業者の給付を受領し、または役務の提供を受ける場所」、オ「特定受託事業者の給付内容について検査をする場合は、その検査完了期日」──等とし、これらを記載した書面の交付、または電磁的方法(電子メール等)により、特定受託事業者に明示しなければならないとしている。 今号では、フリーランス法の第2条(定義)、第3条(特定受託事業者に対する明示事項等)、第4条(報酬の支払期日等)について、これらを交えながらみていき、この他については、次回の特集で紹介する予定。
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シリーズ労働保険審査会の裁決事例に学ぶ
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電車内で転倒しかけ踏ん張った際、負傷、治癒認定に不服
労働判例研究労働判例解説
アイグラフィックサービス事件 (東京地裁 令和5年3月2日判決)
業務委託契約終了に当たる労働者性の判断
業務遂行上の指揮監督や勤務場所の拘束性等考慮し労働者性を否定
新通達・諸様式行政通達
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「在宅勤務手当」を割増賃金の算定基礎から除外できる場合を明確化
労務相談室
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- 労働基準法1年以内に退職の場合は採用礼金を返還/賠償予定の禁止に抵触か
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