特集カスハラ指針・運用通達・Q&Aの内容①
一般的な許容範囲超えた顧客等の言動で就業環境害されるものがカスハラに
令和7年6月11日に、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和7年法律第63号)が公布された。これにより、令和8年10月1日から、カスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメント(いわゆる「求職者等セクハラ」)の防止措置が事業主の義務となる。 これに伴い厚生労働大臣は、令和8年2月26日に、「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第51号。以下「カスハラ指針」という)を公布し、同年4月24日に、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第10章の規定等の運用について」(令8・4・24 雇均発0424第2号。以下「運用通達」という)、「ハラスメント防止措置義務規定等における解釈事項について」(以下「Q&A」という)を発出した。 今号では、カスハラ指針、運用通達、Q&Aをみていく。 カスハラ指針では、職場において行われる顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の事業主の行う事業に関係を有する者(以下「顧客等」という)の言動であって、その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、当該労働者の就業環境が害されること(以下「職場におけるカスタマーハラスメント」という)について、職場において行われる①「顧客等の言動であって」、②「その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより」、③「労働者の就業環境が害されるもの」──であり、①から③までの要素を全て満たすものをいうと示している。 また、上記②の「その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えた」言動について、『社会通念に照らし、当該顧客等の言動の内容が契約内容からして相当性を欠くもの、または手段や態様が相当でないものを指す』とし、典型的な例としては、ア「言動の内容が社会通念上許容される範囲を超えるもの」(そもそも要求に理由がないまたは商品・サービス等と全く関係のない要求、契約等により想定しているサービスを著しく超える要求など)、イ「手段や態様が社会通念上許容される範囲を超えるもの」(身体的な攻撃(暴行、傷害等)、精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、土下座の強要等)など)──のものがあるが、個別の事案の状況等によって判断が異なる場合もあり得ること、また、限定列挙ではないことに十分留意することなどと示している。
News
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特集トピックス
「労働条件通知書」モデル様式の改正
改正パート有期法施行規則等に伴い10月から待遇差の説明について追加
シリーズクローズアップ 新法律問題
File31 「解雇紛争の解決の視点③ 能力不足と解雇」
求められる職務遂行能力やその不足等を後に立証できるかの観点も
シリーズ労働スクランブル
~働く側の人・組織からの声・意見~
第514回
定年まで働くは5割強、残業に関心高い
~(株)キャリタス調べ 2026年新卒者の就労意識・キャリアプラン~
労働判例研究労働判例解説
M・コレクション事件 (東京地裁 令和7年5月22日判決)
新たな退職日指定による解雇制限規定の適用
労働者が退職日指定も新たに使用者が 退職日指定すれば解雇制限規定が適用
労務相談室
- 出向・転籍定年後も出向先で勤務する/出向規定あれば可能か
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