特集骨太の方針2026 ② ~重要課題と当面の経済財政運
社会保障制度改革を着実に実行し現役世代の保険料率上昇を止め引き下げる
政府は令和8年7月21日、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(以下「骨太方針」)及び「日本成長戦略」、「規制改革実施計画」、「地域未来戦略」を閣議決定した。 閣議決定版の骨太方針は、前号(本誌第2248号(2026年8月21日付))の「特集」で紹介した令和8年6月30日付の骨太方針(原案)と同様に、「第1章 マクロ経済運営の基本的考え方」、「第2章 日本の成長力強化と安全・安心の確保」、「第3章 責任ある積極財政に基づく『中長期経済財政計画』」、「第4章 当面の経済財政運営と令和9年度予算編成に向けた考え方」──の4章で構成されている(各章の表題は、原案と閣議決定版とに変更はない)。 前号では、骨太方針(原案)に基づいて、「第1章」及び「第2章」を中心に紹介した。今号では、骨太方針(閣議決定版)に基づいて、「第3章 責任ある積極財政に基づく『中長期経済財政計画』」及び「第4章 当面の経済財政運営と令和9年度予算編成に向けた考え方」について、閣議決定版の「日本成長戦略」等を交えて紹介する。 「骨太方針」(閣議決定版)には、原案にはなかった副題「『責任ある積極財政』元年 ~日本の挑戦を起動する!~」を追加しているが、その構成や施策等の大枠は同様であり、方向性が変わるような大きな修正はない。ただし、閣議決定版では、原案で(P)としていた項目(「強い外交・安全保障の確立」、「税制改革」、「社会保障改革」、「医療保険制度」)に記述を追加するとともに、表現の明確化・政策の具体化・章構成の整理が行われている。 「社会保障改革」については、令和8年7月7日に自由民主党と日本維新の会の社会保障制度改革協議体がとりまとめた「社会保障改革項目に関する具体的な骨子」の「13の社会保障改革項目」(13ページ参考3参照)に基づき、令和8年度(2026年度)中に具体的な制度設計を行い順次実行する旨を掲げた。具体的には、「医療・介護を中心とした社会保障制度改革を着実に実行することにより、現役世代の保険料率の上昇を止め引き下げていく」、「2027年度の社会保障負担率が2025年度と比較して上昇しないよう取り組む」などの方針を提示している。 また、「医療保険制度」については、70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合について、「原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する観点から見直しを行う」方針を示し、そのための「改革工程表」を令和8年末(2026年末)までに策定するとした。
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