特集改正個人情報保護法④(最終回)
~規律遵守の実効性確保のための規律~
違反行為で金銭など得たときは委員会から課徴金の納付命令が
前回(本誌第2253号(2026年10月11日付))の特集「改正個人情報保護法③ ~不適正利用等防止~」では、令和8年7月17日に公布された、「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」(以下「改正個人情報保護法」という)の改正項目のうち、3「不適正利用等防止」を紹介した。 最終回となる今号では、4「規律遵守の実効性確保のための規律」をみていく。 改正個人情報保護法では、「違反事業者に対して金銭的不利益を課す行政上の措置であり、違反行為の経済的誘因を小さくすることにより、違反行為を抑止することを目的として、『課徴金』を導入する」としている。 具体的には、個人情報取扱事業者が、①「個人情報を利用して違法な行為、または不当な差別的取扱いを行うことが想定される状況にある第三者に対して、個人情報を提供する」、②「第三者が個人情報の利用を通じて違法な行為、または不当な差別的取扱いを行うことが想定される状況にある場合に、当該第三者の求めにより個人情報を利用する」、 ③「例外規定に該当する場合を除き、あらかじめ本人(改正個人情報保護法第40条の2第1項の規定により、16歳未満の個人情報等を取り扱うときに、「本人」を「本人の法定代理人」と読み替えて適用する場合を含む)の同意を得ず、個人データを第三者に提供する」 ──などの違反行為をした場合に、当該違反行為または当該違反行為をやめることの対価として金銭その他の財産上の利益を得たときは、個人情報保護委員会は、当該個人情報取扱事業者に対し、当該金銭などに相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならないとされている。 また、個人情報取扱事業者が、不正の手段により個人情報を取得し、当該個人情報を利用した場合に、当該利用または当該利用をやめることの対価として金銭などを得たときも、個人情報保護委員会は、当該個人情報取扱事業者に対し、当該金銭などに相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならないとしている。 ただし、ア「当該個人情報取扱事業者が、当該違反行為などが行われた期間を通じて、当該違反行為などを防止するための相当の注意を怠った者でないと認められる場合」、イ「当該違反行為などに係る個人情報、または個人データの本人の数が1,000人を超えないとき」、ウ「その他個人の権利利益を害する程度が大きくない場合として、改正個人情報保護法施行令で定めるとき」──は、課徴金の納付を命ずることができないとしている。
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