特集〈障害者雇用〉令和6年度からの事業主支援策
相談援助事業者への助成や加齢に対応した助成金新設し不正受給対策も強化
本誌第2129号(2023年4月1日付)の特集「令和5年度からの障害者雇用率の設定等」で紹介したとおり、令和6年度から障害者雇用率が段階的に引き上げられることになった(下表参照)。改正障害者雇用促進法(以下「改正法」)では、令和6年度の障害者雇用率の引上げと時を同じくして、2つの助成金の新設と既存の助成金の拡充等を行うことで、事業主への支援を強化することとしている。 厚生労働省は、令和4年6月にとりまとめられた労働政策審議会障害者雇用分科会(分科会長・山川隆一東京大学大学院法学政治学研究科教授)の意見書「今後の障害者雇用施策の充実強化について」(本誌第2106号(2022年8月1日付)の特集参照)や個々の企業へのヒアリングを通じてニーズ等を把握し、令和5年2月20日開催の「第125回障害者雇用分科会」に、新規雇入れと雇用継続の相談援助を行う者(編注:コンサルタント会社等の相談援助事業者)への助成と中高年齢者(35歳以上の者)の雇用継続のための助成を内容とする新設助成金と既存助成金の拡充の案を提示するとともに、助成金の不支給及び返還命令、事業主名の公表などの助成金の不正受給に対する措置を講じる旨を示した。 関係する改正省令案等は、令和5年3月25日まで、政府のパブリック・コメント制度にその概要が公示された。令和5年4月中に開催される障害者雇用分科会では、関係する改正省令案要綱等が審議される予定。ここでは、令和6年4月以降に実施される見通しの障害者雇用のための事業主支援策(助成金の新設・拡充)及び不正受給対策などの強化をみていく。
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労務相談室
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