特集新春寄稿
中高年のリスキリングを考える《最近のパーソル総合研究所と産能大齊藤弘通研究室の共同調査を基礎に》
なすべき課題は「凡事」がほとんどで 一瞬にして効くような特効薬はない
近年、日本の経済活動の低迷には、人材力(人的資本・人的資源)の劣化も寄与しており、リスキリングや学び直しの推進が必要だとする議論が盛りあがっている。政府は5年で1兆円の予算を投じるとする。その際、増え続ける中高年就業者人口(2022年の民間通年勤務者の平均年齢は47歳)を考慮すれば、①学び直し対策の対象からミドル・シニア層を除外するわけにはいかない、②年功や年齢による序列意識が強い職場であればあるほど、学び直そうとしないミドル・シニア層の存在が若手の学び直し意欲をくじきがちとなる、③逆にミドル・シニア層も学び直しに積極的となれば、若手の学び直し活性化へのよい刺激となる。 日本型雇用慣行には、人材「育成」という慣用語が端的に表わす「偏向」がある。若手を育てようという意識こそあるが、中高年に学び続けてもらい生涯戦力化しようとする具体策(人材「形成」・キャリア「形成」化)を工夫する意識に欠けがちなのである。正社員・正職員以外の人材形成やキャリア形成も、らち外におかれることが多い。 以下では、ますます職場の多数をしめてきたミドル・シニアの学習実態についての最新調査に依拠し、「どんな実情か、なぜそうなったか、どうしたらよいか」の一端を論じてみる。
News
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- (労政審・第158回 安全衛生分科会) 個人事業者健康管理ガイドラインの考え方案示す
- (今年4月・技能検定試験の手数料) 限度額を実技試験5500円・学科試験2500円引上げ
- (労政審・第26回 最低賃金部会) 地域別・特定最賃の掲示は労働局のWEBが原則に
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- (令和4年度 石綿疾病の労災給付) 「特別遺族給付金」支給決定448.4%増の170件に
- (令和4年度の石綿労災認定事業場) 公表事業場数1133事業場そのうち新規860事業場
- (令和5年 賃金引上げ等実態調査) 引上げ実施率・額と率・ベア実施率いずれも増加
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特集
年収の壁・支援強化パッケージ②(130万円の壁への対応)
労働時間延長等による一時的収入変動は事業主の証明で引き続き被扶養者に
シリーズ労働局ジャーナル
愛知労働局長が(株)ニチレイ・ロジスティクス東海の名古屋みなと物流センターを訪問
愛知労働局
シリーズクローズアップ 新法律問題
File6「戦争の企業間契約への影響と対応」
不可抗力条項や事情変更の原則の適用は具体的な状況次第である点に注意
シリーズ労働スクランブル
~働く側の人・組織からの声・意見~
第458回
勤務時間外に業務上の連絡がくる72%も
~連合が「つながらない権利」で初の実態・意識調査を読む~
シリーズ労働局ジャーナル
高校3年生の全5クラスに対して 4人の監督官が労働法の出前授業を開催
三重労働局管内・四日市労働基準監督署
労務相談室
- 雇用保険法翌日に跨り仕事をする者の離職票の賃金支払基礎日数/記載方法は
- 就業規則等服務規程に男性のみスーツ着用義務/不平等だなどの意見が
- 配置転換女性社員に単身赴任命じる/子どもいないが問題あるか
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