特集労働基準法関連手続の本社一括届出
就業規則と三六協定以外の7手続は「e-Gov電子申請」に限り可能
現在、厚生労働省では、「電子申請利用率向上に向けた取組み」を行っている。労働基準法等に基づく労使協定等の本社一括届出手続の範囲の拡大もその一環といえよう。 まず、同省は、令和3年6月18日閣議決定の「規制改革実施計画」に基づき、年間10万件以上の手続について、オンライン利用率を引き上げるための「基本計画」を策定。労働基準法等に基づく届出等については、「時間外・休日労働に関する協定届」(三六協定届)、「就業規則(変更)届」、「1年単位の変形労働時間制に関する協定届」のオンライン利用率を令和5年度までに「20%」まで引き上げることを目標に掲げた。令和5年2月27日には、三六協定届の電子申請様式のエラーチェック機能の拡充等を行ったほか、「規制改革実施計画」(令和4年6月7日閣議決定)に基づき、「1年単位の変形労働時間制に関する協定届」について、電子申請の場合に限り、新たに本社一括届出の対象とした。令和4年における上記3つの手続の電子申請利用率の合計は、26.12%(前年比+10.24%)となっている(令和5年の電子申請利用率については、令和6年夏以降に公表の見通し)。 さらに、同省は令和6年2月23日、①1ヵ月単位の変形労働時間制に関する協定届、②1週間単位の非定型的変形労働時間制に関する協定届、③事業場外労働に関するみなし労働時間制に関する協定届、④専門業務型裁量労働制に関する協定届、⑤企画業務型裁量労働制に関する決議届、⑥企画業務型裁量労働制に関する報告──の6つの手続について、電子申請の場合に限り、本社一括届出の対象とした。これにより、労働基準法関連手続のうち本社一括届出が可能な手続は、9つとなった(10ページ参考1、15ページ参考2参照)。 ここでは、上記の9つの手続における本社一括届出に求められる要件などをみていく。
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