特集令和8年1月施行 中小受託取引適正化法③
(委託事業者の禁止行為(受領拒否、支払遅延、減額、返品))
支払遅延には一括決済方式の決済に伴う受取手数料等を負担させるものも該
前回(本誌第2226号(2026年1月1・11日付))の特集「令和8年1月施行 中小受託取引適正化法②」(明示すべき事項等、書類等の作成及び保存)では、令和8年1月1日に施行された、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(以下「中小受託取引適正化法」という)の「明示すべき事項等」、「書類等の作成及び保存」について紹介した。 今号では、同法において委託事業者に定められている禁止行為のうち、「受領拒否」、「製造委託等代金の支払遅延」、「製造委託等代金の減額」、「返品」──について、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律の運用基準」(以下「運用基準」という)などを交えながらみていき、その他の禁止行為については、次回以降の特集で紹介する予定。 同法では、委託事業者に、①「受領拒否」、②「製造委託等代金の支払遅延」、③「製造委託等代金の減額」、④「返品」、⑤「買いたたき」、⑥「購入・利用強制」、⑦「不当な経済上の利益の提供要請」──などの11項目の禁止行為が定められている。 上記②の製造委託等代金の支払遅延とは、「製造委託等代金をその支払期日の経過後なお支払わないこと(当該製造委託等代金の支払について、『手形を交付すること』並びに 『金銭及び手形以外の支払手段で、当該製造委託等代金の支払期日までに当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを使用することを含む』(今回の改正により追加))」をいう。 運用基準では、当該製造委託等代金の支払期日までに当該製造委託等代金の額に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものについて、「金銭による支払と同等の経済的効果が生じるとはいえない支払手段をいう」としている。 また、例えば、ア「一括決済方式(債権譲渡担保方式、またはファクタリング方式、もしくは併存的債務引受方式)、または電子記録債権の支払の期日(いわゆる満期日・決済日等)が代金の支払期日より後に到来する場合において、中小受託事業者が代金の支払期日に金銭を受領するために、当該支払手段を担保に融資を受けて利息を支払ったり、割引を受けたりする必要があるもの」や、イ「一括決済方式または電子記録債権を使用する場合に、中小受託事業者が当該支払手段の決済に伴い生じる受取手数料等を負担する必要があるもの」──がこれに該当すると提示されている。
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