特集労災保険制度の見直しについて〈建議〉
遺族(補償)等年金の夫と妻の差を解消 精神疾患等の消滅時効は5年に延長
労働政策審議会(会長・岩村正彦東京大学名誉教授)は令和8年1月14日、同審議会の労働条件分科会労災保険部会(部会長・小畑史子京都大学大学院人間・環境学研究科教授。以下「労災保険部会」)がとりまとめた検討結果「労災保険制度の見直しについて(報告)」を厚生労働大臣に建議した。 労災保険部会では、令和6年12月24日から今後の労災保険制度の在り方や労災保険制度の現代的課題を包括的に検討していた「労災保険制度の在り方に関する研究会」(座長・小畑史子教授。以下「研究会」)が、令和7年7月30日付でとりまとめた中間報告書(以下「報告書」)を踏まえて、令和7年9月2日から令和8年1月14日まで9回にわたる議論を行った。 そして、❶暫定任意適用事業、❷特別加入制度、❸家事使用人、❹遺族(補償)等年金、❺消滅時効、❻社会復帰促進等事業、❼遅発性疾病に係る労災保険給付の給付基礎日額、❽メリット制、❾労災保険給付が及ぼす徴収手続の課題──の9項目について、見直しの内容を示し、法的整備を含めた所要の措置を講ずることを求めたもの。 上記❹の「遺族(補償)等年金」については、「夫と妻の支給要件の差は解消すること」、「解消するに当たっては、夫にのみ課せられた支給要件(55歳以上など)を撤廃すること」、❺の「消滅時効」については、「消滅時効期間が2年である給付(療養(補償)等給付など)について、発症後の迅速な保険給付請求が困難な場合があると考えられる疾病を原因として請求する場合には、消滅時効期間を5年に延長すること」、❾の項目では、労災保険給付の支給決定(不支給決定)の事実について、「電子申請を行う事業主に対して労災保険給付やメリット制に関する情報提供を行うこと」──などを提言した。 同省は、建議の内容を踏まえて労災保険法等の改正法律案要綱を作成し、令和8年3月中にも労働政策審議会に諮問する見通し。労働政策審議会の答申後には、令和8年前半の国会提出を目指すものとみられる。
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